視覚伝達による看板の重要性

普段何気なく暮らしている中に、看板(屋外広告物)は街中だけに留まらず、当たり前のように私達の生活の中に溶け込んでいます。看板が掲げられているから、企業や店舗、建物の場所を把握することができます。もし看板(屋外広告物)が無かったとしたらどうでしょうか。

中には看板を掲げず、知る人ぞ知る隠れ家的な店舗等がありますが、殆どの企業(個人事業も含む)、店舗、建物は看板を掲げることにより、その場所の掲示をして私達に分かりやすく、視覚的に伝えてくれていますが、もし看板が無ければ目指す場所に行き着くだけでも一苦労になってしまうことでしょう。
それだけ看板(屋外広告物)というものは大切な役割りがあるということなのです。

単に店舗や企業、建物を飾る意匠、表札の様なものと、一般の消費者や店舗、企業経営者のみならず、実際のところ看板製作を生業としている看板製造業である私達でさえ、このような考え方で捉えているのが現状なのです。看板は広告媒体の一つであり、24時間フル稼動の営業マン同様、繁盛店作りに欠かせない必須アイテムです。
特に飲食店の看板等は、お客様(通行人)の心理、感性に訴えかけ、誘導する役割りを担ってくれています。人が目を引く、眺める時間は約5~7秒であると言われています。その間に集客アイテムである看板がどれだけ威力を発揮できるのか、それを念頭に日々看板製作に勤しんでいます。

さて、それでは一体どのような看板が5~7秒の間にお客様の心理や感性に訴えかけることができるのしょうか。その看板を見て、お店へと誘導することができるのでしょうか。
店主が千客万来を願う。勿論、それも大事なことではありますが、看板こそが店舗の集客を促す大事なアイテムなのです。単に派手だから、大きな文字(店舗名)だからということだけでは良い看板には成り得ません。その店舗ごとに見合ったイメージ、主張したい内容は何かをまず明確に示せていなければなりません。
それでなければ、こちらが意図している内容が受け取る側にはしっかりと伝わらるこができないからです。看板を製作する上で、デザイン作成時にお客様側からご提示頂いた内容を組み込んだ上でデザインを考案していきますが、その時々に応じてプラスαで効果が期待できる内容を取り入れて作成することは多々あります。
組み込む内容をレイアウトしていく上で、どのような内容をどのくらいに作成し、配置していくか、この段階で大まかなレイアウトが決まっていくので、大事な段階ではあります。それと同時進行で配色を決めていかなければなりません。どのような色がその店舗、企業に見合っているのか、イメージカラーなのか、それを踏まえて配色を進めていきますが、予め認識されているような大企業でしたら、イメージカラーだけで見る側(お客様)には伝わり易いのですが、個人経営等の飲食店の看板となると、イメージカラーだけでは成り得ない所があります。私達が食べたいという衝動(食欲)を促す心理に訴えかける配色を合わせて考察し構成していかなければなりません。

色のイメージは如実に私達の心理に訴えかけてきます。身近なところで例えてみて、食卓の上に敷かれたランチョンマットの上にお皿に載せた美味しそうなお料理が並べられているとします。ランチョンマットは赤色と青色の2種類があるとします。どちらの上に載せられたお料理に食欲がそそられるでしょうか。勿論、赤色のランチョンマットの方を選ばれる方が殆どかと思います。
これも赤い色が人間の心理に食欲を促す色として認識されているからなのです。暖色系統の色は食欲を促進させ、寒色系統の色は反対に食欲を減退させてしまう効果があるのです。暖色系の色は前面に出てくるように見える色なので、看板、紙媒体に係わらず、強調したい部分には多くが暖色を使用した構成をするのが原則です。
例え、配色が暖色をメインにしたものを構成、作成したとしても、それだけでは集客に結びつかない場合もあります。
暖色系の色は、確かに通行している上では目に飛び込んできやすい色ではありますが、その他にもメニューの画像の内容や値段も大きな作用が働きます。

飲食店にとってお料理の画像は、視覚的に重要な要素の一つであり、如何に美味しそうな表現を醸し出せているか、そして値段が記載されている場合は、イメージするものに見合っているか。その兼ね合いが相まって集客が成立するのです。そこまでイメージした上で作成していくのです。
食品系の画像は明るく赤味を強調するのは基本であり、屋外広告物のように遠くから見ても視覚伝達ができるよう意識して、集客する上で、通行人であるお客様の目線に入り込み、心理的に訴えかけていける演出ができるベストな看板を作らなければなりません。

先程述べた、5~7秒で見る側の脳内で感じ取ったものを処理、整理し、受け入れてもらえるのかを常に意識して製作しておりますが、統計上あくまで平均値として算出さてたものであったとしても、実際の所、設置されている場所、位置、環境等様々な要因が起因してくる問題でもありますので、一概には言えない面も合わさっています。

繁華街等の店舗でしたら、同じような競合店がいくつも軒を連ねて存在します。そういう場所になると、色だけの問題では乗り越えられなくなり、お客様の心を掴むデザインのみならず、キャッチフレーズ、値段など色々な要素が必要となる魅力的な看板が必須となるのです。

それでは、魅力的な看板とは一体どのような看板の事を指すのでしょうか。
通行人から見て容易に発見し易く掲出内容にインパクトを与えて、心を揺さぶるものなのか、インパクトは大きく、主張したい内容に関心を持って、入店迄の動機を促していける看板なのか、デザインばかり凝ったようなものでは、インパクトだけで只の作品のようになってしまう。

まず、お客様に興味や関心を持ってもらえ、店頭まで足を運んでみたい、という心理を植え付ける看板が一番の理想的な看板なのです。集客させる為の心理誘導に抜け落ちができないよう、優れた看板でなければならないのです。

看板一つを取っても、見え方、感じ方は千差万別です。見る側の主観で判定するものであり、客観的な指標で捉えてそれを数値化すると、統計学上前述したこと全てが明確になり、積極的な数値が推し量られます。看板の良し悪しを決定付ける内容に文字の大きさ、文字の色の明るさ、親しみがある、看板自体の大きさ、フォントがその店舗に合っているか、美しさ、存在感があるか、内容に興味があるか、見つけ易い、何の店舗なのか、印象が強いか、魅力を感じるのか、鮮やかな色を使用しているか、おしゃれである、統一感があるか、先進性があるか、目新しい、シャープなデザイン、店名が分かり易いか、提供されるサービスが分かり易いか、提供されるサービス内容が分かる写真が掲載されているか、文字は読み易いか、提供されている商品の価格が掲載されているのか、暖かみがある、盛況感がある、看板はターゲットとマッチしているか、看板により店舗が明るく感じるか、店舗の階層が分かり易いか、等評価する内容は様々にあります。

今回は、看板(屋外広告物)にとって最も基礎的な重要な要素の一つをご紹介させて頂きました。看板一つを取ってみても、作る側の個人的な経験や勘だけではわからない、見る側(通行人)の心理や感性の分析がその看板を正当に評価するものであるのです。
ですから、製作側である者としては、どのような看板の表現、演出が人々の心に届き、動かし、行動を促すことができるのかが製作上の指針と成り得るのです。それを踏まえた看板を作り上げることこそが私達製作側の使命なのです。

㈱神戸美研 小出

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